上粕尾地域の歴史
上粕尾地域は古くは奈良時代に日光開山した勝道上人が、この横根山を中心とする前日光の山岳地域を霊場として修験を積んだことから山岳信仰の地として有名です。
現在でもその流れを強く残し強飯式という行事として今に引き継がれ国の重要無形文化財にも指定されています。
上粕尾の林業
山の裾野は比較的肥沃な地が多く、杉の適地となっています。また、天然林の中には良質な天檜も見られます。最寄りの市場まで約35kmという立地でありながら意欲的な林家が多く、古くより優良材の生産を手がけてきました。粕尾林業技術研究会等地域における林業技術や情報確保に努め、さらに上粕尾素材生産組合の設立により集積土場の共有化や林業機械の共有化を実現し搬出コストの削減を実現しています。作業道等は隣接する所有者との流域でのネットワークを考慮して、路網を構築するケースが多く、協力体制を整えています。
しかし、天候においては恵まれる事ばかりではなく、冬季に気温が大きく下がるため、棟裂や寒風害を起こす事もあり、さらに鹿、熊、カモシカが多く、獣害も甚大です。